活動状況(年度別)

トップページ > 活動状況(年度別) > 活動状況(2010年度~2019年度) > 韓国・被爆者医療短期研修団(看護師6名)を受け入れ 

活動状況(年度別)

韓国・被爆者医療短期研修団(看護師6名)を受け入れ 

韓国大韓赤十字社の原爆被害者診療協定病院で医療に携わる看護師6名を受け入れ,放射線被曝者医療に関する研修を行いました。

受入研修生:

パク・オギョブ (朴 玉葉)
慶尚大学病院 看護師長

チェ・ソンイム (崔 宣任)  
慶熙大学病院 看護師長

チョン・ミギョン (鄭 美璟)  
仁川赤十字病院 看護師長

チョン・ミヨン (鄭 美瑛)  
嶺南大学病院 看護師

チョン・ソヨン (鄭 所妍)  
尚州赤十字病院 看護師

シン・ウンシル (申 恩實)  
釜山医療院 看護師

研修期間:

平成24年(2012年)11月26日~11月30日

研修機関(研修日程順):

放射線影響研究所
広島大学病院(放射線治療科) 
広島原爆養護ホーム倉掛のぞみ園
広島大学病院(高度救命救急センター)
広島原爆障害対策協議会
広島赤十字・原爆病院
その他平和記念資料館ほか視察

研修内容:

放射線被曝者医療研修

放射線影響研究所で講義を受ける

広島大学病院放射線部 永田靖教授(左から3番目)と

広島原爆被爆者援護事業団 鎌田七男理事長(左端)より講義を受ける

鎌田七男理事長(中央)と

広島大学病院高度救命救急センター 廣橋伸之准教授(右端)と

広島原爆障害対策協議会健康管理・増進センター 佐々木英夫所長(左端)と

広島赤十字・原爆病院呼吸器科 有田健一部長(左端)と

有田健一部長(右)より修了証を頂くパク看護師長

所 感:

◆被爆者管理システムが整備されていることを知りました。韓国に帰って,原爆についての広報大使の役割を果たしたいと思います。訪問先の機関で,心からの親切心や気配りを拝見し,自分を振り返り反省することが出来ました。いつも部下,他部門の職員に気を配って,共感できる素敵な上司,同僚でありたいと思わされました。
被爆者の方に,直接お話しを伺う機会があれば良いなと思いました。

◆今回の研修を通じ,広島の被爆者やその援護事業について理解ができました。また,原爆養護ホームの見学や,広島大学病院での放射線治療の見学も有意義でした。原爆後遺症についても学ぶことができました。今後,学んだことを周囲の関係者の教育に活かしていきたいと思っています。講師の先生方がみな誠意と真心をこめて講義をして下さったことに感謝しております。

◆研修を通じ,原爆に対する理解が深まりました。今後周囲の人々と学んだことを共有し,韓国の被爆者にもより配慮をもって接して行こうと思います。
原爆養護ホームでは,体系的な入園者管理と,個人の状態に合わせた介護を目の当たりにし,自分も職場でもっと努力していかなければいけないと思わされました。
また,日本政府が被爆者に対する援護や研究・調査に多くの支援を惜しまないことを知りました。

◆放射線の威力・影響,被爆者の悲しみについて詳しく知ることができました。原爆の悲劇を体験したことを通じ,核兵器廃絶と世界恒久平和の実現を訴える広島の姿勢に,私も心から共感しました。廃墟の中で挫折せず,新しい街を再建し,今では放射線の影響について,世界最高レベルの知識を基に国際協力をしているという現実に,日本人の強い精神力を知りました。

◆原爆の生々しい写真や資料を拝見し,平和の重要性を強く感じました。長い年月が過ぎたにもかかわらず,被爆者に対する管理や援護に弛まず努力している行政機関の姿勢に感心しました。
今回学んだ知識を活かし,被爆者が私の病院に来院した時には,これまでよりもさらに温かく迎え優しく接し,共感することが出来そうです。
美しく静かな広島の街は,原爆が過去に投下されたとは信じなれないほどで,市民の努力の賜物だと思いました。

◆今回の研修を通じて,原爆が投下された当時の状況把握,対処方法,その後の管理,調査,研究がどれだけ重要かを知ることが出来ました。また,一過性でなく,持続的な管理・研究をされている点も感心しました。被爆者の苦痛も学ぶ機会を得られ,貴重な研修でした。平和公園内の施設で,被爆証言のビデオを見ることは出来ましたが,可能ならば,被爆者の方と直接お話しし,直接疑問点などを質問したり,共感したりする時間をもつ機会があれば良かったです。
被爆者養護ホームでの管理方法,多様なプログラムは,私の病棟に取り入れると大変役に立つと思われるので,今後試してみるつもりです。

原爆ドームをバックに