活動状況(年度別)

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活動状況(年度別)

韓国放射線被曝者医療研修団を受け入れ

韓国原子力医学院(KIRAMS)及び国立緊急被曝者医療センター指定病院で緊急被曝医療に携わる医師等8人からなる研修団を受け入れ,広島大学原爆放射線医科学研究所他で1週間の研修を行いました。

広島大学原爆放射線医科学研究所にて

前列左から:チェ・スヒ氏 ユ・ミュンドク氏 ヤン・ミヒョン氏 神谷研二原医研所長 ハ・ウィホ氏 ホン・ウンソク氏 キム・ギヨル氏

後列左から:ハ・テウォン氏 イム・ソンドン氏

広島赤十字・原爆病院にて

研修団員名簿(8名):

団長
ホン・ウンソク  蔚山大学病院救命救急科医師
団員
イム・ソンドン  全北大学病院放射線医療科技師
ハ・テウォン  蔚珍医療センター救命救急科医師
ヤン・ミヒョン  KIRAMS放射線緊急医療センター看護師
ユ・ミョンドク  KIRAMS放射線緊急医療センター看護師
キム・ギヨル  霊光総合病院救命救急室医師
ハ・ウィホ  KIRAMS放射線緊急医療センター研究員
チェ・スヒ  霊光総合病院救命救急室看護師

受入期間:

平成21(2009)年10月26日~10月31日

研修機関(研修日程順):

広島大学原爆放射線医科学研究所
(財)広島原爆障害対策協議会
(財)放射線影響研究所
その他平和記念資料館ほか視察

所 感:

【ホン・ウンソク氏】
 HICAREは,多くの専門家を有しており,その活動も素晴らしいと思います。世界でも最上のものです。彼らの論文はすばらしく,私に大きな感銘を与えてくれました。
 
【イム・ソンドン氏】
 原爆が投下された都市(国家)で,全ての資料を学術的にデータ化して管理し,これに基づいて外国の原子力事故について諮問したり研究したりするにおいて,関係者達が最善を尽くす姿などが美しく,生まれ変わった広島の様子が感動的でした。
 
【ハ・テウォン氏】
 この研修で私は放射線緊急医療医であることを勇気付けられました。といいますのも,犠牲者の数を減らし,世界中,特に我が国において,人々にどんなに多くの放射線被ばく者がいるのかを知らせることができるからです。
 
【ヤン・ミヒョン氏】
 最初に,HICAREのおかげで,私はいくつかの個性的な機関を訪問する機会を得ました。HICAREの組織は,独創的で,韓国の同種のものと比較しても異なるものです。
 それらの機関を訪問することで,私はそれぞれの特徴と専門知識を学び,知る機会を得ることもできました。それに加えて,これまで被爆者に対して行われてきた研究・調査に関心を持ち,また感銘しました。
 この街で何が起こったのか,原爆被爆者はこれまでの人生を通じて何を負ってきたのかについてのいくつかの情報を得ました。
 最後に,私たちは,歴史から学べるものを忘れることなく,世界平和を維持するよう努め続けなければならないと思っています。
 
【ユ・ミョンドク】
 国家間の政治的な衝突や利益等と関係なく世界の平和は維持されなければならないと思います。そして維持する価値が十分にあるべきだと重ねて深く考えるようになりました。 韓国に帰って家族や同僚と世界の平和について話す時間を持つつもりです。
 また,被爆者や被爆2世の健康管理を越えて,日本の社会は,国民が負担する医療費が韓国より少ないことを知り,国家的な予算及び財政問題は置いといて,日本は福祉先進国であることをもう一度確認しました。
 放射線に対する人体への影響,放射線に対する生物学的線量測定分野などへの一貫した支援と研究活動に賛辞を送りたいと思います。また,このような情報を共有しようとするHICAREの努力と支援にも敬意を表します。
 
【キム・ギヨル】
 原爆についての多くの間違った知識を正して新しい事実を知る事ができたので大変有益な研修でした。特に爆心地と平和公園と記念館の見学は,私の価値観と医師生活に大いに役立つと思います。放影研と広島医大での講義もまた原爆と放射線及び被爆者に対する新しい視点をもたらしてくれました。広島という都市での特別な研修は,それ自体が原爆や放射線に対する新しい意識を植え付けてくれます。
 広島で生活するさまざまな職業の人々は,みんな原爆と被爆者に対して熱い関心と努力を注いでいることが分かりました。今まで原爆の被害及び被爆者について詳しく知らず,表面的にしか思っていませんでしたが,この度の研修を通じて多くを学び感じることができました。
 
【ハ・ウィホ】
 HICARE研修を通じて,私は多くの知識と放射線に関する技術を学ぶことができました。特にHICAREの活動は私にとってとても印象的でした。私たち全員が広島や長崎のような原爆の惨禍を二度と起こしてはいけないと感じています。
 私は核災害に対する防止システム及び緊急対応システムは必要で非常に重要であると私は考えています。医療対応システムを向上させるために,私はKIRAMSとHICAREの協力関係がさらにずっと強化されることを望んでいます。大変ありがとうございました。
 
【チェ・スヒ】
 平素接することのできない教育だったので大変有益な研修でした。